私の尻が火を吹いた

自炊を始めて一ヶ月。

お花摘みをしていた最中である。

 

いつも私の摘む花といえば柔らかいふわっとしたすみれとかタンポポのような感じだったのだが、その日はなぜだかラフレシアが現れたのである。

 

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Google検索より

 

こんなの今まで生えてたかしら。

 

そう思いつつも、ついえいやっとその巨大かつ硬いラフレシアを引き抜いた瞬間。

 

 

 

 

 

「ピッ」

 

 

 

 

 

嫌な予感がした。

私は尻をそっと確認すると、一滴血が滲んでいるではないか。

 

 

 

 

 

こんな絶望のようなどうしようもない気持ちになったのはいつぶりか。

 

サンタクロースなど実在しないと知った時。

 

人間は必ず死ぬのだと知った時。

 

脇にどう見ても父親より立派な毛が生えてきた時。

 

人間は大人になったからといって必ずしも内面まで成長するとは限らないと悟った時。

 

起床後数時間経っても顔に出来た皺が消えなかった時。

 

 

 

このレベルに匹敵するくらいショックだった。

 

 

 

いや、これはまぐれかもしれない、ちょっと力を入れてしまっただけよ、もうあんなラフレシアなんて生えてこないわ。

 

 

しかし翌日、昨日に劣らないラフレシアがまた咲いており、案の定であった。

 

 

私はすぐに検索した。

 

 

 

「切れ痔  20代  原因」

 

 

専門家による解説を深刻な顔で読む。

「20代女性に多発しやすいものです。出産を経験していなくても、便秘など食生活が〜」

 

いや先生、私自慢じゃないけど今まで一度も便秘になった事ないんです。ただなんかたまたまあのラフレ

 

「運動不足」

 

あっ

 

「長時間座ったままなど同じ臀部を鬱血させる同じ姿勢」

 

うっ

 

「シャワーのみですませるなど湯船につからない」

「豆類、穀物、根菜類の不足」

「ストレス」

 

思い当たる節しかないじゃないかということで、とりあえずこまめに歩く様にする、食物繊維が豊富な便秘解消(便秘じゃないけど柔らかくする意味合いで)に効果的な食材の摂取を行うことにした。

 

夜眠る2ー3時間前にヨーグルトを摂ると腸に良いと聞いたらそれを試し、雑誌の健康特集に載っていたひじきとクルミの和え物と人参と切り干し大根の和え物を作り置き食材として作り朝と昼に摂取。朝ごはんもパンから白米、味噌汁へ。湯船にも毎日浸かり極め付けにバスロマンを入れてやる。睡眠も大切なので夜更かしはしない。水分摂取も忘れずに行う、因みに水or緑茶。

 

 

 

 

 

なんだこの年配女性みたいな健康的な生活。

 

 

 

一応まだ20代な訳で、なんなら私より年齢上の奴らはやれオールしたとか酒飲みすぎたとか肉しか食ってねぇとか言ってるのに。しかも1人暮らしという夜中にお菓子パーティー始めても誰にも怒られない環境下なのに。

 

そんな根本的な自分の真面目さと健康さに舌打ちしつつもここ二日は無事である。

これで回復すれば良いのだけれど、食生活はおそらくこの健康番組みたいな感じをしばらく続けてしまうのだろう。いいんだけど、なんか所帯染みてる。

 

 

 

 

ラフレシアをその例えとして利用いたしましてラフレシアを愛している方に大変申し訳ございませんでした